はてなダイアリーでは「へぴゅーNT/というわけで(ry」だった何か。
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箱ごとベルトコンベアー

博士ネタでの某引用とそれに対するコメントに関する

さらなるコメント。

  • 向こうにコメントをつけるべきか、こっちからリンクを張るべきか…etc、いろいろ考えたものの、また長くなりそう+こっちが逆走して辿っただけなので、どちらもせずにここにさりげなく書き+置き。*1
  • もはや個人の考え方の域だと思われるのでカテゴリはincenterで。
    • 「箱ごとベルトコンベアー」の名の通り、自分の考えを生のまま箱に入れて流した状態(汗)*2なので、読みたい方だけどうぞ…。*3


好きだから、何かをやる、やりたいと思う、
その気持ち自体は誰にも妨げられないものですが、
それを実行に移すときには
気持ち以外の要因が大きく関わってくるのでは、と。


まさに就職活動がそれで。
ある企業に行きたい、ある職につきたい、
そういう希望があっても
エントリーシートやら筆記試験やら面接やら
実にいろいろなところでふるいにかけられて
その過程で自分がどういう人間であるか、
他者と比べて何が優れ、何に劣るのか、
見極める事を余儀なくされる、


そしてまた、
企業研究なり業界研究なりをする過程で、
ぼんやりとした憧れでしかなかったものが、
実感を伴うようになり、
幻滅もするようになる、
向こう数年*4、どんな風に生きることになるのか、
僅かながら見えてくる、


つまりは「現実を知る」訳です。


私が博士進学に関して恐れているのはまさにその点で。


大した見極めもせずに、「好きだから」という理由だけで
博士に進んで、
その後の人生、何とかなる人もいるでしょうが、
どうにもならない人もまた、ひどく多い。*5


この前の日記([id:mbr:20050506])の「優秀」という言葉に

「博士出てから、博士取ったなりの(修士には難しい)活躍ができるくらいの能力がある、という意味で。」

という注釈をつけたように、
優秀な=「何とかなる」(科学者に限らず「自らの納得の行く職」につける)人なら、何をしたって良いわけですが…。

  • 頭の良さだけでなく、行動力や社会性*6なども物を言うのがここ(何とかなるかならないかの境目)なんですが、博士に上がる「だけ」なら、ある程度の頭の良さだけでパスしてしまう訳で…。
  • その上、「好きだから」=意欲があると見なして、多少の欠点には目をつぶってしまう事が…*7


そしてまた、
博士に進学するということは
その期間働かない上に、余計な金がかかるという事でもあって。


修士も働かない+学費かかることに変わりはありませんが
その分就職の間口も(理系の場合)広がります。*8
でも博士は(今のところは)そうではない。

  • これから変わっていくだろうけど、少なくとも向こう10年くらいは今の状態が続くのでは。

「ただの趣味か物好き*4、もしくは自殺行為*5」
につけた注釈の通り、
「どうにもならなかった」時でも、
金があればまだ「趣味か物好き」で済みますが、
金がなければただの「自殺行為」じゃないのか、と。



「科学は見返りを求めない行為」である事は否定しませんし、
私自身もその考え方を支持していますが、
それは「科学に携われるなら、これから先どんな惨めな思いをしてもおk」という意味では
決して無いはずです。

  • えー、率直に言うなら、自分を含め誰もが欲しがる「学振」だって、自分の「優秀さ」をアピールして、金を貰う行為な訳ですよね…?

…最初から「趣味か物好き」モードで行く(行けるくらいの余裕がある)ならいいのですが、
そうでない場合、


現在の博士周りの事情を正しく把握し
その危険性を理解した上で、
自分の適性を見極め、踏まえ、自ら評価を下した後
敢えて修士で社会に出るのではなく
わざわざ博士まで進学する


…くらいの「覚悟」があっても、悪くないんじゃないでしょうか?

  • 追記:どんなに適性があっても、「物凄く優秀」か「運が良くないと」職にありつけないような分野もあるはずで、そうなるともはや「もう職には就けないかもしれない」という覚悟すら必要になるかも?
  • さらに追記:[id:yahara:20050506]さんでの、コメント欄に書かれている様々なエピソードが当に「覚悟の必要性」を物語っている気がします。


最後に…


ここまで「適性の有無」を中心に話を進めてきましたが、
適性があればいつだって結果が出る…はずはなく、
テーマの当たり外れやら人間関係やら
実に様々な障害が存在している訳ですが、


そんな、自分の外から降りかかる災難(または苦難)を
耐えしのぐための「おまじない」として
「自分の好きなことをやっているんだ」
という台詞がある…
…と、個人的には思っています。

  • いわば、苦しい時の「自らを奮い立たせるための言葉」ですか。


以上、つたない長文を読んで頂き、有難うございました…。

「よくあることですから」

ここ一週間くらい、上記のようなことを考えて人生が本当にどうでもよくなったのは内緒です。

わりと追記

私は基本的に楽観主義者ですが、同時に天邪鬼でもあるので、楽観的な自分に対して天邪鬼的軽蔑を覚えて悲観に走った上、それがそのまま定着している事がよくあります。
加えて、私は基本的に怠け者のニート向きな人間ですが、同時に天邪鬼でもあるので、怠けている自分に対して天邪鬼的軽蔑を覚えて勤勉に走った上、それがそのまま定着していたらいいなあとよく願うのですが、こればっかりは上手く行きません(爆)

そしてさらに追記

今、「M2風情がガタガタ言ってないで就活or研究しろ」という突っ込みが虚空から(ry

  • はいー、ごめんなさいー(爆)(誰に謝ってるのか謎だが、細かい事は気にしてはいけない)

*1:気がついて下されば幸い。

*2:しかもめちゃくちゃ長い

*3:品質の保証はしません(爆)

*4:時には数十年

*5:例えばポスドクの高齢化!

*6:自分で書いていて思わず遠い目をしそうになるけども(爆)

*7:意欲だけじゃ何も出来ない…。

*8:初任給も一応上がる。