スペシャル・バリュー
大学院の授業に関する一見解
これを書いている私は大学院の修士1年、専攻の「本拠地」は研究室から離れたキャンパスにあって、自専攻の授業を聴講しようとすれば、はるばる電車賃と時間をかけて行かなければならない環境。しかもこっちの研究分野(コンピュータを用いてデータベースを云々)が自専攻の主流(生化学や分子生物学などの実験生物学)とずれているので、聞いても自分の研究に「即、役に立つ」ような知識はあまり扱われない。
…でも、むしろ講義は相当熱心に出席&聴講してましたが何か?
他専攻の講義も二つ三つとらせて頂きましたが何か?
むしろ、(当たり前の話ですが)自分の専門に近ければ近いほど、講義なんて出る気しませんよ*1。
同じ専攻とはいえ、自分の研究以外の分野はいわば素人*2なんですから、「講義でこの分野に関する何か新しい知識を得られるだろう」と期待して授業に参加していましたが…
『取らねばならない講義(単位)があって、どうせ聞かねばならないなら、自分の知らない+実のある話が聞きたい』
…いけませんかね?
それ以前に,最先端の研究の世界に半分足を踏み込もうとしている大学院生にとって,教科書に書いたり講義としてまとめることのできる内容なんて
とっくの昔に終了している話だからぬるくて当然
であって,
この内容が理解できない学生は猛省しろ
というものであるという共通認識は,今の学生さんには無いのかな?
逆に,自分の専門に近いような内容のテーマについての講義を受けて,その内容から何か新しいことを学んでしまった場合には,自分の不勉強を激しく反省したもんですけどね。
私としては,「大学院生にもなって講義ごときから何を得られると思っているのですか?」という点が疑問だったのですけどね。
【「魔法使いな日々」(下の記事)より引用】
何と言いますか…自分の専門に関する話はともかく、それ以外の分野は「基礎的なことは知ってるけど、高度な/最近の事は結構知らない」以上、「その分野の専門家に喋ってもらって、他の分野のより深い/新しい知識を効率よくつまみ食い」して、時間を節約するのはありなのでは?
- 生命系なんかでは、学部の時にためこんだ知識が数年経ったことで古くなってたりもするので、「知識を新しくする」のは非常に重要な過程。
- 結局、分野間の「距離」の問題?
- 講義としてまとめられることが「とっくの昔に終わっている事」*6だとしても、それを知らなくて当然なくらい分野の間が離れている…状態。
- 自分はかなり極端な例ですが、もっと分野同士が近くてもこういう事は起こりうる…気がしたり。
あとは…興味のある他専攻の講義をとって知識を得たりすることも多く。
- 学部の時に他学科とってたのと同じノリ。
- うちの大学院などでは『副専門の制度』なんかもあったりする訳で…。
- その辺、講義取って知識得て→課題こなして単位得て→単位集めて副専門を名乗れる、という流れがある以上、講義や単位の扱いを疎かにされるのは許せませんよ、と。
問題になったネットワークセキュリティの授業
…見ていて、セキュリティアドミニストレータの問題を思い出しました(爆)
*1:それこそ、下の記事にあったように「講義出るより論文読むかな…」という感じで
*2:完全な素人ではもちろん無いけども
*3:これに関しては色々言いたい事があるのだけども、話が逸れてしまうのでそれはまた後日。一つだけ言える事は、『「何を自力で調べ、何は人に頼るべきか」を見抜ける人でないと、良い質問をするのは難しい』ということ。
*4:もちろん、「わからない事は自分で調べる」のは当然だけども、それと「漠然とした知識欲の求める何か」は明らかに異なっているのでは、とも。ピンポイントな知識なら「素人」でもある程度は調べられますが、体系的な/概念的なものはどうなのか…?
*5:ぱっと思いつくだけで両手では数えられないほどの種類が…
*6:そうでない時も多々あることは置いておいて