はてなダイアリーでは「へぴゅーNT/というわけで(ry」だった何か。
まとまった文章が中心。日々の短文はmb(ryにあります。

Chaos/Spa I&II

気が付いたら前の出張のまとめを書く前に次の出張が近づいている、ので更新

別に出張したら必ずまとめを書かなきゃいけないわけでも、次の出張の前までに前の出張のまとめを書かないといけないわけでもないのですが、微妙に9月の出張の直後に書いたまとめらしきものが下書きとして残っているので、完全にお蔵入りになる前に完成させて外に出しておきます。

  • しかも10月に入ってから、アメリカの政府機関が閉鎖したり(前職場とのボスのやり取りに支障が!)、近隣分野でノーベル化学賞が出て微妙な盛り上がりが発生したりと、書くネタがさらに増殖→結局どれも書かないまま時間だけが経つという困ったシナリオに。
    • さらに、自分が関わっていない範囲では、第2回助教対談とか某500人会合とか博士論文発表会x2とか、あまりにもネタ発生速度が速すぎて全部書くのが無理な領域に。もちろん、ネタがどんどん湧いてくるのは楽しいから良いけども。


【一つ目の出張:生物物理若手の会夏の学校(5年ぶり4回目)】


ここに書いた以外にもいろいろ起こったのだけども、全部書くととんでもないことになってしまうので泣く泣く抜粋。

  • 「9割が自分より若いとかどういうことだ」
    • 最後に参加した&スタッフやった2008年の時はもっとポスドク助教の人がいたはずなんだけども。自分が受付メールの処理&申込者のエクセルファイル生成をしたので間違いないはず。
    • 今回はB4を筆頭として学部生がかなり居た。最年少のB2とかもはや干支一回り分違う。
    • 仕方が無いのでポスドク4年生ことポス4を名乗ってみる。ポスドク4年目とか本当に冗談みたいな響きだけどもこれ現実ですよ?(ポジティブな意味で/自分に果たしてポスドクなんてものが務まるのかと不安に思っていた時代から考えたら、4年目とか本当にとんでもないですよ。)
      • どうも名古屋&アメリカ時代の記憶が別立てになっているのか、若干タイムスリップ気味というか、自分この前博士号取ったよね?という気分になってしまう。実際関東を離れたときはD3なりたてだったので、あんまり間違ってない。
  • 「講師として呼ばれていた恩師の話が懐かしのスライド集みたいになってて懐かしい(冗長な表現)」
    • 1時間のうち、前半は自分のスタンスを語り、後半は研究の話。
    • 自分としては仕事の話は学会で聞けるのでどうでもよくて、それより普段聞けないスタンス語りを聞くために行った*1のだけども、Twitterでのハッシュタグ実況を見ているとその語りの部分だけ他の人の実況が途絶えていて、ちょっと悲しくなった、ので自分が呟いてみる。
    • 2006年頃、自分が学生で居た時=間近で見ていた時に恩師が考えていた研究の大まかな方向性についてと、その後どう考えが変わったかを聞いた時が一番面白かった(Twitterに書いた「ネットワークを夢見る物質科学者」の話)。ああ、その課題に対しては、あの頃はこう言っていたけど、最終的にこうアプローチすることにしたんだな、という感じ。
      • 実は自分も当時からずっとその課題について取り組みたいと思っていて、でも恩師とは違うアプローチにしたい、とこっそり思っている。でも、(教官の手堅いやり方に対して)自分のやり方は上手く確立できるか&上手く機能するか謎。ただ、自分と恩師とでは学んできた分野、バックグラウンドが違うので、実際やってみて必ずしもどちらかだけが正解というようにはならないんじゃないか、と思ってもいる。いや、期待している、の方が正しいかも。
    • ものすごい余談:恩師の研究に関するプレゼン(某手法の説明&応用)の中で、手法の開発者である某氏が以前別学会で使ったスライドがそのまま、ただしフォントだけ丸ゴシックに変えられて使われているのを目にした。この時初めて、某氏のスライドに宿っていた個性の最たるものは、白背景&青タイトルのテンプレでも、文字皆無で絵多めなシンプル配置でもなく、そこで使用されていた教科書体っぽい謎フォントであったことに気付かされた。*2
  • 「『グループワーク・適当に班分けしたグループでもって共同研究ネタ考えましょう&発表しましょう』って班分けが適当すぎるがな!」
    • 3人の班で自分以外が非線形物理とカオス力学とか一体どうしろと!ここ生物物理の夏の学校だよね?!
    • 一応こういう、バリバリ物理っぽい人は参加者70〜80人の中に片手で数える程度→そのうち2人が自分のところに集結。どういう確率だこれ。しかもそのうちの一人が実は恩師の卒業したラボの所属である事を知る。なんだこの偶然は。
      • 学生時代、指導教官の過去のバックグラウンド(非線形物理)にもっと興味を持っておけばよかったと、訳の分からない後悔を手短にした。
    • グループワーク直後の自分のTweetより:「適当に作られた3人グループで共同研究の提案&前でプレゼンという企画に参加した。バイオインフォは生命系ならどんな分野でも大体対応できるからとたかをくくっていたら、自分以外の二人が非線形物理&カオス力学だと判明してうわこれどうし(ry」*3
    • さらに、全部で25班もあるので発表は抽選で選ばれた5班だけとのアナウンス→「じゃあ選ばれなければ大丈夫ですね!」「まあ適当にやりましょう」→見事当たる。おかしいだろこの展開。
    • 結局アトラクターとか持ち出してタンパク質複合体の進化を語るという謎な研究テーマに。あっでもうちの売りは予算が大して要らない事にあるんで!*4
    • この場に恩師が居たら思いっきり突っ込まれていただろうなあと、「今日は日曜日だからとっとと帰るよ!」的な発言とともに講演後すみやかに去ってくれたことを少しばかり感謝すると共に、実際問題これがどの程度実現可能なのかコメントが欲しかった気もした。
      • しかし恩師が何年もかけてゆっくりと分野移動してきた、その出発点と到達点の分野の2人が同じ班になって、しかもたった40分でネタ出ししろってのはかなり厳しいものがあった。同じ班の人と話をしながら、恩師のアカデミック分野移動距離の大きさを再確認した。
  • 「将来ポスドクになりたいんですけど、どうしたらいいですか?」
    • 博士1年の方による、帰りの新幹線での突然の質問。突然すぎて返答に困るが、自分が博士の時も全く同じ不安や疑問を抱いていたのをよくよく覚えているので、納得しながら「ポスドクにはなれるよ、その後は知らないけど」と自分が博士の時にポスドク&教官に言われた通りの言葉を返す。ああ、歴史は繰り返す。
      • それよりか博士号取る方が大事(だいじ/おおごと)だよ、博士号取ったらポスドクはなし崩し的になれるから大丈夫だよ、とも言っておく。多分間違ってない。
    • さらに、ポスドクになってラボを牛耳りたいんです!とも言われる。えっ、ポスドクってラボを牛耳れる存在だったの?と返しておく。
      • 今のラボはポスドクがうじゃうじゃいる(学生より多い)から、神の如き助教によって学生ともども統治されている状態だし、前職場はそもそも研究所だからポスドクヒエラルキー最下層の単なる下っ端だし、学生の時のラボのポスドクさんはそもそも最初のうち平日5日のうち2日しかうちのラボにいなかった&そもそも自分より後に来た人で基本的に「よきにはからっといてねー、俺関係ないからー」な態度だったし、なんかもう、ポスドクがラボを牛耳るシーンって全然お目にかかったことないんだけども。むしろラボの初期メンバーになれるかの方がきっと重要で、初期であれば学生であっても(ry(実体験に基づく)


【二回目の出張:とある年齢高めの内輪研究会(初参加)】


こちらはクローズドな会なので発表内容および議論には触れられないのですが、雑談の一部を切り出すのはおそらくセーフだと思われるのでいくつかメモ書きしておきます。

  • 参加者の一人(数少ない若手の方)に「手書きフォントのポスターの人ですよね?!」と言われる。自分はその方のことを知らなかったので驚いて話を聞いてみたところ、どうやら2006年の春の学会にて発表ポスターの横に放置した、ふざけて作った手書きフォント名刺*5を貰って行った人だったらしい。
    • なんと実に7年5か月前の伏線をここで回収…!
    • このはてなダイアリーに当時のことが書かれているかと思ったが、残念ながら漏れていた。ただ、 http://d.hatena.ne.jp/mbr/20060427 にて2ちゃんねらーとかさいたまーとか言われているのは、ひょっとすると名刺にさいたまAA(を手で描いたもの)を入れ込んでいたからかもしれない(ただし、当時はここのプロフィール画像もさいたまAAだったので、そっちかもしれないが)。
  • とある方がまた別のとある方を評したとある発言に衝撃を受けたので、ラボに持ち帰って他の方々にコメントをもらったら別方向に衝撃だった、ので某所に投げおいた。
    • なんていうか、「ある人物が『研究者向きか/研究者を続けていけそうか』は何をもってして判断すべきか」というのは永遠のテーマなのかもな、という気がしてきた。年齢とかアカデミック歴とか関係なくて。
    • さらにその発言に関連して、その評されたとある方と自分が「気が合いそう」判定を食らう。判定がいきなりすぎて困った。
      • これに関しては、どう考えていいかよくわからず未だに引っかかっている。せめて理由を聞いておけばよかった(いきなりすぎて聞くのを忘れた)。


ちなみに9月は本当はこの二つ以外にもさらにもう一つ出かけているのですが、近場なので省きます。

  • 出かけすぎて色々滞ったり、それでも何とか終わらせたりなど。いろいろ書いてみたいけれど、まだ結果が出ていない話もあるのでここでは書かないでおく。
  • ちなみに今回のタイトルは文字通りカオス物理に挟まれたのが衝撃だったのと、両会合がどちらも温泉地だったあたりから。
    • さすがに2度目の会合の最後の方で、温泉および温泉旅館という存在に飽きてきたことをここにこっそり告白しておく。9月の初旬から中旬まで、たった2週間半のうちに2回(3泊4日&2泊3日)はさすがに苦しい。両方の会合が終わった次の週あたりに、家の風呂でゆっくりシャワーを浴びていたら、ふと安堵感すら覚えてしまった。


というわけで(ry

*1:学生の時に折に触れてちらちらと聞いてはいたけれど、まとまって聞く機会がなかったので

*2:そのことに感動しすぎたあまり、恩師に講演の感想としてこれを伝え「またしょうもないこと言ってるぞこいつ」的リアクションをされた。まあ当然だろう、いろいろな意味で。

*3:https://twitter.com/mbr_br/status/376690748122345472

*4:前の4班が全部実験系で、数億とか数千万の予算を要求していたので、ここで全力でウケを取りに行った。とりあえずちゃんとウケがとれてよかった。

*5:ただ、ペラペラの紙に印刷したので、本当は名刺というよりはただの紙切れ