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Lepus

初めてイナバにやってきた

イナバというと白兎よりも物置の方が先に出てきてしまう程に「100人乗っても大丈夫」のCMが頭に浸透しすぎている今日この頃ですが、とにかく電車(と気動車*1)に乗って因幡こと鳥取にやってきました。

  • 初の山陰。久しぶりの学会発表。今回はポスターなので楽。
  • 最後に日本の学会に出たのが2年前なので、シンポジウムなどを見ると自分が日本の事情に疎くなっているのを感じる。どんな大型プロジェクトが走っているかとかもう全然。
    • ちなみに2年前に出たのも同じ学会。ただ、2年前はワークショップでの講演だったので、最後に日本でポスター発表したのは実に4年前の2009年。やはり今回と同じ学会で、当時はまだポスドクならぬ学位を持たないポヌドク研究員という昔っぷり。そもそも初めて学会発表したのが9年前なので、自分にとって4年というのはかなりのブランク。
    • ついでに、アメリカにいた時のポスター発表はいつもA0版の大きな一枚ポスターだったので、A4でパワポスライドをちまちま貼るスタイルも4年ぶり。いろいろ忘れていてやばい。

で、今日はこうして日本の学会に参加するために準備をする中で感じたあれこれを、前回の日記(前職場振り返り)の補足として書けたらと思っていたのですが、意外と時間がないので単に到着報告に留めることにします。刺身おいしいよ刺身。

  • 実際に学会に参加したら、またさらに書き加えることが増えるかもしれないので、と一応言い訳をば。
  • 自分は「誇大広告」「過剰な宣伝」に対して結構な潔癖であるような気がする、というのを今回のポスター発表のタイトルや要旨(アメリカで出した論文から部分借用・改変したもの)を読み直して思った、というのが書きたかったことの要約。大したデータじゃないものを、素晴らしいタイトル、イントロ、そしてディスカッションをくっつけることで凄そうに見せるのにも、やっていい限度があるだろう、とか。
    • 自分の許容できるレベルはどう見ても前ボスよりも遥かに低い。そしてこの自分の持っている低い許容レベルは、論文以外のことに対しても同じで、ある意味一貫している。
    • 論文のタイトルに過剰に聞こえのいいタイトルをつけるのって、要はネットで見かける「タイトルは釣り」と同じだし、少ないデータで大きな事を言うのは「ほとんど中身のないライフハックのブログ記事」と変わらないじゃないか、と。
    • そういう記事・論文の是非や、どの程度なら許されるかの基準はともかく、そういう類のものを相当嫌悪している自分がそれっぽい論文の筆頭著者とか、悪い冗談でしかない。

さて、今回のタイトルは因幡の白兎に賭けて、ノウサギ属を表す単語を持ってきました。

  • 折角なのでちゃんと正確に、因幡の白兎は分類だとどれに入るのかと「日本のウサギ 種類」で検索してトップにWikipediaの「ニホンノウサギ」が来たときの破壊力。
    • 「じゃあもうあれだろ、因幡の白兎の種類は『イナバノウサギ』だろ」と笑いながら記事を読み進めて目に飛び込む「オキノウサギ隠岐諸島固有, Lepus brachyurus okiensis)」の衝撃。奴は固有の亜種だったのか!
    • Wikipediaによれば「いなばの白兎」の『いなば』が必ずしも因幡とは限らない&兎のいた「おきのしま」が必ずしも今の隠岐島とは限らないらしいけども、まあ、その辺はさすがに。
    • 出来る限りタイトルは短くしたいので、okiensisとLepusで迷う。ただ、あまり専門的なタイトルをつけると間違って来てしまう人がいるので、敢えてLepusに。
  • そして「釣りタイトル」の真逆を行く英単語一文字タイトルが完成。誰も釣らない。釣る気もない。


というわけで(ry

*1:鳥取県はほとんど電化されていないらしい。以前別の学会で行った徳島と同じ(徳島の方は100%非電化らしいけども)